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名陶研究会

陽輝荘企画展
2022年1月15日(土)~3月11日(金)
陽輝荘講演会
2022年1月23日(日)13:30~

私たち名陶研究会の始まりは2019年、3年ほど前になります。森義人会長と田中進副会長の両氏が、それぞれ調査していたテーマに、メンバーが引き寄せられて発足しました。

名陶こと名古屋製陶所は、近代陶業史の中で一世を風靡したものの、今は無い会社です。私たち名陶研究会メンバーは、歴史や産業、商品の収集、名古屋産業史との関わり等、様々な関心から集まり、年に何度か情報交換の場を持って活動しております。

展示・講演のお知らせ

祐民の文化遺産展

伊藤家第十五代伊藤次郎左衛門祐民が遺した文化遺産展
2022年1月15日(土)~3月11日(金)
聴松閣二階

戦前の名古屋に興った二大陶磁器産業-ノリタケ、メイトウ-。
伊藤社長はメイトウの経営を行い、大企業へと発展させました。

会場ではメイトウ陶磁器の逸品を多数展示。
85年以上も使用保管されたオールドメイトウのディナーセットもご覧いただけます。

※画像クリックまたはタップいただくと、チラシをご覧いただけます。

写真クリックまたはタップいただくと、大きな写真をご覧いただけます。

伊藤次郎左衛門祐民と近代名古屋陶磁器の歴史

名古屋製陶所 波乱の歴史と謎を探る
2022年1月23日(日)13:30~
地階多目的ホール
私たち名陶研究会・森会長の講演。
入場無料(聴松閣の入館料が要ります)
※画像クリックまたはタップいただくと、チラシをご覧いただけます。

橦木館フォーラム2021

近代名古屋史に残る名古屋製陶所”波乱の歴史と謎”を探る

私たち名陶研究会が公の場で集い話し合う、初めての試みになります。
場の機会を文化のみち橦木館に頂きましたので、名古屋市の『まちづくりビジョン』にもそった「歴史と文化に彩られた街づくりの礎」の一部に加えて頂く、話題の発信になればと企画いたしております。
10月28日(木)14:00~15:45
文化のみち橦木館・和室
※ご参加には事前申込が要ります。
【定員】20名
【申込受付日】10月15日(金)10:00より電話にて受付
【申込受付先】文化のみち橦木館
※参加費無料(要入館料200円※中学生以下は無料)

【基調講演】森義人(鳴海製陶株式会社元専務取締役)
【パネラー】古池嘉和(名古屋学院大学現代社会学部教授)、田中進(NPO法人揚輝荘の会会員)ほか
【コーディネーター】田中康雄(鳴海製陶株式会社経営企画室長)
■主催:名古屋学院大学(古池研究室)、名陶研究会、文化のみち撞木館
■協力:鳴海製陶株式会社、一般財団法人名古屋陶磁器会館

ご清聴ありがとうございました

去る10月28日(木) 旧井元為三郎邸 “文化のみち橦木館”で、名古屋学院大学、名陶研究会、文化のみち橦木館が主催する『橦木館フォーラム2021 -近代名古屋史に残る“名古屋製陶所”波乱の歴史と謎を探る-』を開催しましたのでご報告します。

フォーラムは、名古屋市の『まちづくりビジョン』 「歴史と文化に彩られた街づくりの礎」 をテーマに、橦木館からは陶磁器に関する文化を毎年発信するイベントがあり、その一環として開催されました。 

私たち名陶研究会は3年前に発足した任意の団体です。 当地に於いて一世を風靡した名古屋製陶所の歴史に関心を持った者の集まりで、業界関係者、名陶株主であった百貨店関係者、郷土史研究家などがメンバーとなっております。

名古屋製陶所は、社として残した記録は少ないですが、名陶OBによる驚くほど熱い思いで残されたいくつかの手記や記録等に触れ、それぞれの関心から調査を深め、今回のフォーラムの開催に至っております。

貴重な資料やご意見を提供いただいた名陶OBの皆様並びにそのご家族・ご遺族の皆様、また関係機関の皆様には、この紙面をお借りしてお礼申し上げます。

基調講演は、名陶研会長でJAPPIの元会長でもある森義人さんから、近代陶業史150年の歴史の中で約110年前に帝国製陶所として誕生し約50年前の昭和44年に潰えるまでの60年間の名古屋製陶所の歴史を顕彰し、食器事業経験者の知見から、今から見れば疑問に残る4つの謎に触れて頂きました(資料:講演の概要Memo、人物相関図)。

当時の事なので歴史の検証は難しいことは承知の上で、業界を取り巻く時代の枠組みの変化とその中で生きた名陶の栄枯盛衰を振返り、そこから得られた歴史的事実の検証と名陶の経営=その時代の環境変化の中で事業を終える事となった要因を探って頂きました。

次に、名陶の経営に携わった松坂屋の伊藤次郎左衛門祐民(1878~1940年)を中心に、松坂屋と名陶との関りを、当会副会長の田中進さんから講演頂きました。

第15代次郎左衛門祐民が如何に名陶に関わり、また15代以降の松坂屋経営陣に引き継がれたのか? そこに繰り広げられた経営の動向について、そもそも明治44年 名陶に出資した背景、松坂屋の支配力の規模と関係者、松坂屋がやむを得ず名陶を清算するに至る過程について、まさに松坂屋OBの講師でしか知り得ない視点で解説を頂きました。

最後に当会顧問で名古屋学院大学教授の古池嘉和先生からは、文化政策学の観点から、十分な検証は出来ていないとしながらも、ドラッカーの先端経営思想=『ナレッジ・マネジメント』と、名陶OBの手記から見える名陶創業者寺澤留四郎の経営思想=名陶カルチャーとにある類似点について、興味深い仮説を示していただきました。

切り口が異なる3つの講演を横に並べて比べてみると、物事が立体的に見えてくるように思います。 また、今回検討した近代陶業史の中の名陶の存在意義=職人気質が支える暗黙知の今も変わらぬ重要性も考えさせられる講演となりました。 時代の枠組みの変化と、今も日本人の特性であり、尊い精神として忘れてはいけない 『モノづくりの精神』 といったものも見えてくるような気がしました。

偶々手に入れた貴重な動画、名古屋製陶所の山田工場内工程の映像は、CBCテレビ開局2年目に放送が始まった5年間続く長寿番組=『健太君の探偵』(松坂屋提供)の3年目に放送されたものですが、画像の状態も良く、木鏝によるろくろ成形、ゴム印に手描きの絵付金装飾、手押しのトンネル窯や職人の手による釉の施釉(ディッピング)など、当時の様子を良く紹介した映像を披露することができました(この動画は名陶OBご遺族が、出演の故人を偲び、16ミリフィルムからDVDに変換しご所蔵されていました)。

限られた時間の中でしたが、参加者の中には名陶のOBやOBのご家族・関係の方々も多く、皆様熱心にご清聴頂き、質疑も活発に交わして頂きました。

時は図らずもコロナの大きな変化の時代。

変化の時代に必要なモノは、“地図”ではなく“羅針盤”と言われます。

 今回のフォーラムは名陶研にとって初めての試みですが、このような議論が少しでも次なる時代へのディレクションを示す羅針盤として、先を見る切っ掛けになる事を期待して、フォーラムを終了しました。

注)写真中央スクリーン画面は60年前の16㎜フィルムと放送台本(左)

名陶研究会 事務局
(鳴海製陶㈱ 経営企画室)
田中 康雄

橦木館と輸出陶磁器

文化のみち橦木館(しゅもくかん)は、輸出陶磁器商の井元為三郎によって建てられました。
井元為三郎翁像(いもとためさぶろうおきなぞう)
制作:昭和34年(1959年)高藤鎮夫(たかとうしずお)
建立地:一般社団法人名古屋陶磁器会館
井元為三郎は、明治30年(1897年)に井元商店を創業。名古屋陶磁器会館は為三郎の発議により、名古屋陶磁器貿易商工同業組合の事務所として、昭和7年(1932年)に建立されました。為三郎の功績を称えた立像は、昭和34年に胸像として再建され、今も名古屋陶磁器会館に佇んでいます。

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